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	■2013/05/10(金)　��491　興味深い文部科学大臣の発言！ 　先日、テレビに出演された下村文部科学大臣の発言が大変興味深いものだったのでご紹介したいと思います。 　この番組は、１つのテーマについて深く掘り下げる２時間のゲストとの対談番組で、その日のテーマが「教育」だった為、下村文部科学大臣が招かれたものです。教育と言ってもさまざまな論点があり、特にこの日の話題に取り上げられたもので印象に残ったのが、「大学入試改革」及び「大学の授業内容」についてでした。 　では、対談内容をそのまま再現してみます。下村大臣「大学そのものが象牙の塔だったら社会から必要ない」と、「そんな大学だったら海外に留学したほうが良いというような時代になりかねないほど今の日本の大学は社会の求めている人材づくりと相当ギャップがあると思っている・・・」この発言に出てくる「象牙の塔」とは、いかにも現実離れした机上の空論というようなニュアンスの意味です。 　つまり下村大臣は、日本の大学が社会の変化や現実を踏まえた教育や人材づくりを行なっているように見えないと言っているわけです。私の記憶では、国の教育行政のトップが公の電波でこのような発言をした例はほとんどなかったように思います。下村大臣は、多くの大学の授業内容自体が、日本社会が求める人材育成につながっていないと強調したいのでしょう。 　そこで、この番組の司会者は下村大臣に、「なぜ、日本の大学は社会や企業が求めている人材をつくらないのでしょうか？その原因は何ですか？」と問いました。その問いに下村大臣は、かつて日本の金融が大蔵省を中心とした『護送船団方式』の横並びで改革が遅れ、多くの弊害や日本経済の停滞を起こしていたことから、１９９６年〜２００１年にかけて当時の橋本総理を中心に、金融ビッグバンに踏み切った実例をあげました。 　つまり、金融分野の改革でさえすでに１５年も前から進んでいるのに、教育の改革は未だに進まず、むしろ最も日本で遅れた分野が「教育」であり、その結果、多くの大学が時代の変化に合わなくなっているのだと大臣は述べたのです。まとめれば、これまで日本の教育改革が遅れたから社会や企業の求める教育にもなっていないし人材も育っていないというのです。下村大臣には「教育改革は大学改革から」という考えがあると思われますが、安倍総理も「大学力は国力そのもの。大学の強化なくして我が国の発展はない」とまで言っています。 　さらに、大臣は「大学入試制度について、東大をはじめとする一発ペーパーテストの入試方法を見直したほうが良い。トータルな人間力を評価する大学入試、例えば論文や面接などの方法が望ましい」と述べています。大臣は今まで、公平性を保つ為に一発ペーパーテストを重視した結果、社会が求めない、時代に合わない教育内容となってしまったとも述べています。大臣のこれらの考えは、日本の約７７０の各大学がどういう人物を合格者とするのか？という求める人物像の指標「ＡＰ（アドミッションポリシー）」を明確に持ち、その基準の上で面接・論文などの全人格テストをする海外の大学入試方法を参考にしているものと考えられます。 　大臣は、これまでの日本の大学入試方法を見直し、高校１年から高校３年までの状況を成績だけでなくトータルで評価したものを作成し、全国一律で高校卒業基準テストを行なった結果と合わせて大学入試資格とするという改革案も考えているとのことです。これまでの１点刻みの点数競争や一発ペーパーテストを見直す大学入試改革の議論は、現在「教育再生実行会議」で進められています。ぜひ、成果の上がる教育改革を期待したいと思います。		2024年4月 日 月 火 水 木 金 土 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30 過去の日記 2024年04月(1) 2024年03月(2) 2024年02月(1) 全て表示 日記内を検索

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