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■2008/11/21(金) 178 社会で役立つ学力と、「時事科」の提案
 先日、ある県立高校で高校1年生、約160名を対象にオンリーワンの特別授業を行いました。テーマは、「学力向上を考える」です。今回のテーマの学力は、知識暗記や、よみ、かき、そろばんの基礎学力ではなく、その知識や情報を利用して知恵や実行力にする生きる力の学力のことです。この、知識や情報を活かす学力を「活用力」といいますが、まさにこの力こそが社会をしっかりと生きていく上で必要な学力だと生徒のみなさんにお話しをしたわけです。さらに、ペーパーテストで100点を取ることができても、その知識を実社会で知恵にできる「活用力」が弱ければ、社会でしっかりと生きていくことはできないと名言しました。今回、初めて、社会で生きていくにはこの「活用力」が重要だと認識した生徒もいたのだろうと感じています。この、「知識をどのように活用したら社会で役立つ知恵にできるのか」という課題についてじっくりと子ども達に指導していくことが重要なわけですが、その前に理解しておく必要があるのは、この「社会で役立つ」という「社会」の意味です。当然、これから将来ある高校生ですから、社会というのは2008年以降の日本社会という定義になります。つまり、先程の課題は、「学んだ知識をどのように活用したら2008年以降の日本社会を生きる上で役立つ知恵にできるのか?」という問いになります。従って、まず、この課題を考える上で2008年以降の日本社会はどのような状況になるのかを、ある程度予想する必要があります。2008年以降の日本社会をある程度予想するには、まず現在の日本の状況をしっかりと把握することがスタートとなります。その上で、今後の日本社会の予想を立てるわけです。つまり、学んだ知識を社会で役立つ活用力にするには、学校の科目で現在の日本の状況をじっくりと学ぶことからはじめる必要があるということです。この日本の現状をしっかりと学習する科目は、5科目のうち何かというと、もちろん社会科であり、特にその中の現代社会になります。しかし、現代社会の教科書を中心に教えてしまうと、今起きていることは教科書にはのっていないわけですから、今の日本の現状把握がしっかりとできないという矛盾が発生してしまいます。従って、大切なことは、教科書にのっていないが、現代社会の延長で今の時代の学習をするか、今の日本の社会を教える科目を別につくるかという、2通り考えられると思います。新しい科目名としては、例えば「時事科」というようなものが考えられるでしょう。最初の話に戻れば、学んだ知識や情報をこれからの社会で役立てるには、「時事科」で現状の日本をよく知った上で活用することが大切だということです。日本の学校がかつて知識暗記を中心とし、活用力を指導してこなかった理由のひとつは、この今の社会を教える「時事科」というような重要な科目の学習がぬけていたということがあると考えられます。この「時事科」のような科目で、今の日本をしっかりと学び5科目で学んだ知識を必要な知恵に活用する力を高めながら、これからの日本社会でしっかりと生きていく力を伸ばすことが、公教育の重要な役割であると、今回の特別授業を通じて強く感じているところです。
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